月曜日の深夜より登り窯の火入れを行いました。写真は15時間経過したところで、色見穴から勢いよく炎が飛び出しています。
こうなるのは窯の中の温度が順調に上がっている証拠です。中は1000度以上になり、焚口は直視できないほど眩しくなります。
この状態を維持するため、ひたすら薪を投入し続けます。
日暮れの静寂の中、虫の声とともに木の爆ぜる音と炎の音が心地よく響いています。
その様子を動画に収めました。火入れの雰囲気が伝わるでしょうか。
立ち上る黒煙は麓からもよく見えます。
この作業も残すところあと9時間。
火入れが済んだ窯は5日かけてゆっくり冷やされ、17日の窯出しの日を静かに待ちます。
今回は皆様からお預かりした作品とともに、新しい試みの作品もたくさん窯入れしています。期待と不安が入り混じる窯出しの瞬間を皆様と迎えられることを楽しみにしております。
8月22日、岩国市観光振興課主催の夏休み企画「夏休み わくわく発見隊」に応募された地元小学生の皆さんに、お茶碗づくりを体験していただきました。
まずはお茶碗づくりの手順を説明します。
自分のテーブルに戻って、作業開始!
お茶碗の底を作って、その上にひも状にした粘土を重ね、隙間を埋めるように馴染ませていきます。粘土は内側に沿って重ね、台形に成形するのがコツです。
粘土は焼くと縮みますので、希望サイズより少し大きめに作りましょう。
内側をなめらかにすると、茶渋がつきにくいお茶碗になります。
形が決まったら飲み口の高さを揃え、切り口を整えます。
最後に自分の干支を、好きな場所に貼って完成です。
今回は、篆刻教室で作成した篆刻を干支の反対側に押しました。
皆さんとても真剣で、お父さんお母さんの手を借りながら、自分の思い描いた形になるよう、何度も何度も手を加えてらっしゃいました。
思い通りの形になりましたか?
皆さんのお茶碗は後日高台をつけ、釉薬をかけたのち、10月に登り窯で焼いてからお手元にお送りします。
どんなお茶碗になるか、楽しみに待っていてくださいね。
個展は終了しましたが、館内に茶道具を中心に10点ほどの作品を置かせていただいています。
五橋文庫さんでは25日まで「よみがえる絵師・狩野永琳の世界」展、9月5日からは「明代の篆刻・独立性易禅師」展を開催します。篆刻体験も行っていますから、ぜひこの機会に足を延ばしてみてください。
五橋文庫
山口県岩国市横山2丁目4-32 10:00~16:00 毎週水・木曜日定休
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